金銭欲が理性を蝕む過程

最初は「ちょっとしたビジネス」くらいの感覚で始まるんだけど、読んでると実はそうじゃないってわかる。同級生という身近な存在を商品化する行為そのものが持つ重さが、どんどん主人公を蝕んでいく。その過程で自分たちが何をしてるのか見えなくなっていく感じが、読んでてしんどいくらい伝わってくる。

被害者と加害者が揺らぐ瞬間

一見すると主人公が加害者に見えるんだけど、物語が進むにつれて立場がぐらぐら揺らいでくる。金銭で結ばれた関係だからこそ生じる、複雑な心理関係が二人を縛っていく。その依存と搾取がどちらから始まったのか、最後には判別不能になってる状態が本当に刺さった。

この話が心に残る読み手と残らない読み手

倫理観を超えた快感の描写を求める人には物足りないだろう。でも、人間が欲望と良心の間で揺れ動く心理を追いたい人、自分たちの行為の重さに気づいた時点でもう戻れなくなってる状態を読みたい人には、この作品は本当に響く。重さを求めてる人向けだと思う。