表題作が全てを語っている

クラスで誰にも名前を覚えられていなかった陰キャ女子・心陽が、スカートを短くしただけで男子から注目されるようになり、やがて裏垢でエロ自撮りを投稿するまで変化していく話。設定だけ聞くとよくあるパターンに聞こえるが、心陽が「嫌だ」と思いながらも快楽に逆らえなくなっていく過程の描写が異常に丁寧。それが本作の全て。

表情の描き方が別格

この作品で一番すごいと思ったのは女の子の表情。絶望している顔と、快楽に負けて開放的になっていく顔の両方を、だむ先生は同じキャラクターの中で自然に描き切る。その落差がこの作品の核心で、「かわいそうだけど気持ちよさそう」という矛盾した感情を読み手に与えてくる。ここまで表情に説得力のある同人誌は正直なかなかない。

こんな人におすすめ

「かわいそうなのが好き」「堕ちていく過程を丁寧に描いてほしい」という人には完全に刺さる作品。189ページあって他の収録作品もクオリティが高いので、単行本としての満足度も高い。逆にハッピーな展開や合意ベースのラブラブな内容が好きな人には向いていない。刺さる人間には深く刺さる。